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議員定数問題について

1.今なぜ「議員定数問題」なのか?

平成11年7月16日に「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」という法律が公布された。この中で「地方議会の活性化及び議員定数の見直し」として「議員定数制度の見直し」が盛り込まれている。その内容は「議員定数は条例で定めることとし、人口区分に応じた上限数を設定する。市町村については、市の議員に係る人口区分を大括り化するとともに、減数条例の制定状況を勘案した数を上限数とする。」とされている。(以下参照)

地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の概要

この法に従い、平成12年に地方自治法が改正された。これは「改正自治法」と呼ばれ、「地方分権一括法」などの地方分権の動きに合わせて地方自治法も改正しようというものである。法律用語ばかりで分かりにくいと思うが、まとめると以下のようになる。

『これまでの地方自治法では人口に応じて定数が決められていた。その法定数に対し、各自治体が条例で「法定数からいくつ減らします」ということを定めていたに過ぎない。それが現在の議員定数であるが、改正自治法では「人口により上限だけ決めるから、定数はその上限以下で各自治体で決めなさいね」となった。これまでは法定数のままであれば条例制定は必要なかったが、改正自治法ではどの自治体も必ず条例で議員定数を「○○人にします」と決める必要がでてきたのである。つまり地方分権の流れの中で、議員定数についてもその自治体の状況に合わせて決められるよう、権限を委譲したような形になっているのである。これとは別に、地方自治体の財政状況が厳しくなってきたこともあり、全国的に「議員定数削減」の動きが加速していた。この2つの動きが合わさって、改正自治法に合わせた議員定数の条例制定のついでに議員定数を削減してしまおう、という動きが強くなったのである。』


2.では実際地方自治法はどう変わったのか?

議員定数に関係するのは、「地方自治法 第九十一条」である。その新旧比較は以下の通りである。

<旧> <新>
第九十一条 市町村の議会の議員の定数は、左の通りとし、人口三十万以上五十万未満の市にあつては人口十万、人口五十万以上の市にあつては人口二十万を加えるごとに各々議員四人を増し、百人を以て定限とする。
一  人口二千未満の町村 十二人
二  人口二千以上五千未満の町村 十六人
三  人口五千以上一万未満の町村 二十二人
四  人口一万以上二万未満の町村 二十六人
五  人口五万未満の市及び人口二万以上の町村 三十人
六  人口五万以上十五万未満の市 三十六人
七  人口十五万以上二十万未満の市 四十人
八  人口二十万以上三十万未満の市 四十四人
九  人口三十万以上の市 四十八人



A 前項の議員の定数は、条例で特にこれを減少することができる。



B 前二項の規定による議員の定数の変更は、一般選挙の場合でなければ、これを行うことができない。
C 第七条第一項又は第三項の規定による処分により、著しく人口の増減があつた市町村においては、前項の規定にかかわらず、議員の任期中においても、条例で、議員の定数を増減することができる。但し、新人口に基く第一項の議員の定数を超えて増加することはできない。
D 前項の規定により議員の任期中にその定数を減少した場合において当該市町村の議会の議員の職に在る者の数がその減少した定数を超えているときは、当該議員の任期中は、その数を以て定数とする。但し、議員に欠員を生じたときは、これに応じて、その定数は、当該定数に至るまで減少するものとする。

第九十一条 市町村の議会の議員の定数は、条例で定める
@ 市町村の議会の議員の定数は、次の各号に掲げる市町村の区分に応じ、当該各号に定める数を超えない範囲内で定めなければならない
一  人口二千未満の町村 十二人
二  人口二千以上五千未満の町村 十四人
三  人口五千以上一万未満の町村 十八人
四  人口一万以上二万未満の町村 二十二人
五  人口五万未満の市及び人口二万以上の町村 二十六人
六  人口五万以上十万未満の市 三十人
七  人口十万以上二十万未満の市 三十四人
八  人口二十万以上三十万未満の市 三十八人
九  人口三十万以上五十万未満の市 四十六人
十  人口五十万以上九十万未満の市 五十六人
十一  人口九十万以上の市 人口五十万を超える数が四十万を増すごとに八人を五十六人に加えた数(その数が九十六人を超える場合にあつては、九十六人)
A 第一項の規定に基づく条例により定められた定数が人口の減少により前項の数を超えることとなつた市町村においては、その超えることとなつた日前にその期日を告示された一般選挙により選出された議員の任期中は、当該条例により定められた定数に相当する数をもつて定数とする。
B 第一項の規定による議員の定数の変更は、一般選挙の場合でなければ、これを行うことができない。
C 第七条第一項又は第三項の規定による処分により、著しく人口の増減があつた市町村においては、前二項の規定にかかわらず、議員の任期中においても、議員の定数を増減することができる。

D 前項の規定により議員の任期中にその定数を減少した場合において当該市町村の議会の議員の職に在る者の数がその減少した定数を超えているときは、当該議員の任期中は、その数を以て定数とする。但し、議員に欠員を生じたときは、これに応じて、その定数は、当該定数に至るまで減少するものとする。
E 第七条第一項の規定により市町村の設置を伴う市町村の廃置分合をしようとする場合において、その区域の全部又は一部が当該廃置分合により新たに設置される市町村の区域の全部又は一部となる市町村(以下本条において「設置関係市町村」という。)は、設置関係市町村が二以上のときは設置関係市町村の協議により、設置関係市町村が一のときは当該設置関係市町村の議会の議決を経て、あらかじめ、新たに設置される市町村の議会の議員の定数を定めなければならない。
F 前項の規定により新たに設置される市町村の議会の議員の定数を定めたときは、設置関係市町村は、直ちに当該定数を告示しなければならない。
G 前項の規定により告示された新たに設置される市町村の議会の議員の定数は、第一項の規定に基づく当該市町村の条例により定められたものとみなす。
H 第七項の協議については、設置関係市町村の議会の議決を経なければならない。



打ち込んでいる最中も『「の」の連続』とFEPに怒られるほど、恐ろしく説明的な条文である。これを一読して内容が分かった人はよほど読解力に優れているのだと思う。色々書いてあるが、要は「条例で定数を決めなさいよ」ということであり、後半の部分は「市町村合併をしたときはこうだよ」という説明が長々とされているのである。議員定数に関係する変更点には下線を引いておいたが、このように地方自治法を改正した意図として、「議員を削減しなさい」というのと「合併を促進しなさい(=結果として議員を削減しなさい)」というのがあるのに誰もが気付くと思う。


3.尾張旭の議員定数の変遷

昭和41年12月 9日  条例を制定し、定数30を26に減数
昭和45年12月 1日  市政施行
昭和46年 3月24日  昭和41年制定の条例を廃止し、定数を36に
昭和50年 7月 1日  条例を制定し、定数を36から30に減数
昭和58年 3月     条例を改正し、定数を30から28に減数
昭和62年 1月     条例を改正し、定数を28から26に減数
平成14年 3月     条例を制定し、定数を24に


(以下順次追加予定)

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