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守山南部処分場問題について(H14.5.8)


1.守山南部処分場とは?

「守山南部処分場」とは、尾張旭市の平子町地内、名古屋市との市境近くにある名古屋市のごみの処分場である。場所は以下のURLを参照のこと。

「守山南部処分場」地図



2.過去の議会での審議内容は?

尾張旭市議会会議録検索から、過去に守山南部処分場の件について質問された部分を抜粋してみた。これを読むと守山南部処分場がどのような経緯でここまできたのか、良く分かると思う。

H10.6 斉藤久子
(質問)
 次に、志段味処分場=名古屋市守山南部処分場の安全性と今後の使用の問題点について質問いたします。
 最近、茨城県つくば市にある国立環境研究所が廃棄物に関する研究結果を発表いたしました。これは、全国約20カ所の一般廃棄物処分場での浸出水を採取、含まれる化学物質を分析したとしています。その結果によれば、プラスチックなどを埋め立てた廃棄物の最終処分場の中からしみ出してくる水の中に、内分泌攪乱化学物質であるビスフェノールAなどの物質5種類以上が高濃度で含まれ、また処分場の廃プラスチック製品の一部から、これらの物質が溶け出してくることを確認したとしています。
 この調査結果の報道によれば、94年から96年までに集めた30サンプル中20サンプルから検出されたビスフェノールAは、水1リットル中1万 7,200マイクログラムと非常に高濃度であったとありますし、5種類の市販製品でどのような製品から溶出するのかを調べた結果、この場合塩化ビニール製の電気コードからの溶出量が多かったとのことです。
 これらの調査結果は、従来から処分場の排水処理施設から処理されて流れ出る水の水質について、付近住民のみならず各方面から心配されていたことですが、この研究結果でその心配が裏づけられたと言えると思います。したがって、河川水などから検出されているビスフェノールAの主要な発生源の1つが、ごみ処分場のプラスチックである可能性が高まったと言われているのであります。
 守山南部処分場は当市地域内にありますが、その埋め立てた廃棄物総量は、24年間で 180万トンに達しています。これまでも隣接の住民から臭気、ビニールごみなどの散乱、カラス被害など苦情が寄せられ、私も長くかかわってきたところであります。また、排水の水質については心配はないかと市担当課にただしましたところ、「特に問題はない」と伺っているところであります。しかし、先ほどご紹介いたしました国の機関による調査結果についての報道に接しますと、果たして安心してよいのかどうか疑問になるのであります。まして、環境ホルモンに関する化学物質を含めて、安全性であったのかどうかが今日大きな問題になっているのでありますから、この際はっきりと確認をすべきではないか、または急いで調査分析を実施することを求めるべきではないかと思います。このことをまず要求して、具体的な対応についてどうするお考えかについて質問いたします。明快なご答弁をお願いいたします。
 その上に立って、個々の問題でありますが、
 @当該処分場に埋設されている廃棄物の種類の分類について明らかにしていただきたいと思います。そのうちプラスチック系廃棄物の割合と総量について伺います。
 Aこの処分場の放流されている水に対する排水処理はどのようにされているのでしょうか。環境ホルモンへの対応はなされていたのでしょうか。また、処分場の閉鎖後、いつまで排水処理及び管理を行うことになっているのでしょうか。この点は当市との間では明確な確認になっているのでしょうか、伺いたいと思います。
 B排水処理を行っているということだけではだめだというのが処分場の今日の問題であります。正規の排水ルートを通らず、長年の間にしみ出してくる浸出水が大きな問題になっているのであります。守山南部処分場は構造上どのような対策がなされているのでしょうか。また、その浸出箇所の有無について調査は実施されているのでしょうか。少なくとも当市地域については、将来にわたる対応策が合意されている必要があると考えますが、当局の見解をお伺いいたします。
 この問題の最後に、今後の処理場の使用や管理などについての名古屋市の方針はどのようになっているのか教えていただきたいと思います。
(答弁)
 次に、2点目の守山南部処分場についてのご質問でございますが、まず1点目として、環境ホルモンの調査分析を求めるべきではないかということでございますが、環境ホルモンにつきましては、先ほどにもお答えいたしましたように、そのホルモン作用の有無や程度、人への影響については不明確なことも多く、環境庁や厚生省など国を挙げての調査研究が始まっています。この調査の検討動向に十分留意したいと考えております。
 次の2点目として、南部処分場に埋められた廃棄物の種類と、そのうちプラスチック系廃棄物の割合と総量でございます。種類は名古屋市内で収集された不燃ごみ、粗大ごみ及び焼却工場からの焼却灰等でございます。プラスチック系のごみの割合と総量は、ごみ集積場に排出されて混合されたごみをプレス車で収集しているため、細かい種類別の集計実績がないと現在聞いております。
 3点目として、放流水に対する排水処理、環境ホルモンに対する対応でございますが、守山南部処分場の浸出水は生物学的脱窒素処理、凝集沈殿処理、砂ろ過処理、活性炭吸着処理等、高度な処理が行われておりまして、処理後の水質はいずれの項目も水質汚濁防止法の排水基準に適合したものとなっております。
 4点目として、処分場の閉鎖後いつまで排水処理を管理するのかということでございますが、処分場の埋め立て完了後の排水処理については、浸出水の水質が処分場からの放流水に適用される水質基準を安定的に満足するまで行われることを承知をいたしております。
 第5点目として、処分場の構造上の対策、浸出箇所の有無についての調査でございます。当該処分場の底、いわゆる下の土のところでございますが、不透水性土質、これはいわゆる粘土でございます−−なっておりまして、集導水管や浸出水処理施設を備えた処分場になっております。
 また、浸出箇所の有無の確認は、処分場ののり面や周辺を年に1回除草をする際に、職員の方が点検をされており、浸出箇所はないと聞いております。
 第6点目として、今後の南部処分場の使用や管理等についての名古屋市の方針でございますが、守山南部処分場は今後風水害、積雪等での交通途絶等によりまして、隣の愛岐処分場への搬入ができない場合を除いて、主に愛岐処分場へのごみの積みかえ施設として使用し、当面愛岐処分場の埋め立てが終了するまで使用したいという方針であると聞いております。
 また、今後の管理につきましては、処理基準の遵守とともに、悪臭、ごみの飛散等により住民に迷惑のかからないように、今回整備した積みかえ施設により作業を行っていくとなっております。
 なお、施設の概要でございますが、処分場内の比較的住宅地から離れた場所で、作業場が約2,000 平方メートル、周囲を築堤で囲んだ上、天井部分を含む全面にネットを張り、放水設備を取りつけるなど、悪臭やごみの飛散などの面で大幅な改善がなされております。
 以上でございます。よろしくご理解を願います。
(再質問)
 志段味の処分場の問題で、廃棄物の内容ですけれども、昨年名古屋市で燃えないごみとして集められた部分でいうと、プラスチック系統が 28.16%含まれていたと聞いております。そういう点では、単純に24年間に埋設された 180万トンの28%といえば、かなりの量になるわけですね。単純にそういうわけにはいかないわけですけれども、40万トンから50万トンぐらいは入っているんじゃないかと思われるわけです。今この廃プラスチックの中から出てくる溶出物、このことが本当に心配されているわけですので、今のところ浸出水だとか、そうしたことに対する水質の安全については問題ないとは言われておりますけれども、私も調べてみましたところ、大変微量ではありますけれどもダイオキシンの検出などもあるわけです。ごくごく微量ではありますけれども、でもこれはやっぱりそうしたものが入っている以上、ダイオキシンに限らず、今新たに心配されている環境ホルモンの問題が出てくるわけなんです。その点で、今後の管理という点では、安定的に満足できるまで管理をしてもらうようにという答弁があったかと思いますけれども、その辺は名古屋市と尾張旭の間できちんと協定なり、そういう形で確認をされているものなんでしょうか、この辺のところについては伺っておきたいと思います。
 それから、今中継地として使われているところですけれども、私も見てきましたけれども、非常にすっきりしていて奥の方にあって、改良されているなと思って見てまいりました。これからもご近所の皆さんに迷惑かからないような管理をしていただくように、名古屋市の方にも申し入れをしていただきたいと思っております。
(答弁)
 次に、志段味の処分場の関係でございます。今後の管理、処分場の閉鎖後の排水処理及び管理についてのことでございますが、これにつきましては、当市等とは毎年更新を協議書でしておりますが、これにつきまして以後いろいろな問題も発生してこようかと思います。この中で、毎年協議する中で、以後の問題として取り決めをしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
(再々質問)
 志段味の処分場の問題なんですけれども、毎年契約を更新していくということでした。私2回目の質問の中で落としてしまったんですけれども、埋設物についての安全性を確認する上で、ボーリング調査だとか地下水までの調査だとか、そうした調査を名古屋市にきちんとやるように要求して、今後の管理をやってもらうようにしていくことが大事じゃないかと思いますので、その点について強く要求しておきたいと思います。
 先ほども言いましたように、ダイオキシンが微量であるけれども、出ているということは大変重要なことなものですから、こうしたことについては、こちら側から心配なことについてはちゃんと言っていって、それでそのことに対する確かな安全性というか、安心を持てるような、そういう形にしていってほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。
H10.12 服部勝
(質問)
 1項目目に、名古屋市ごみ埋め立て跡地として使用していた平子地内の土地の件ですが、以前埋立終了後は尾張旭市の使用できるスポーツ施設を建設する予定であったと思いますが、名古屋市側はスポーツセンターとして利用に供して立派に活動していますが、当時レインボー計画として浮上していた件につきまして今どのような進展になっているのかお伺いをいたします。
(答弁)
 初めに名古屋市南部処分場として使用されている周辺の整備計画についてでございますが、名古屋市が昭和57年に策定された名古屋市スポーツ振興計画、いわゆるレインボー計画、この計画に基づき名古屋市守山区の志段味地区に野外スポーツレクリエーション施設である志段味スポーツランドの整備が進められ、多くの人に利用されているところでございます。また、処分場近くにおいても名古屋市の職員互助会の福利厚生施設として野球場、テニスコート、体育館などの整備もされている状況でございます。今後も整備が進められていくようですが、このレインボー計画は、平成12年までの計画でございまして、現在計画の見直し作業に入っていることを名古屋市さんからお聞きしている状況でございます。しかし、具体的な内容は聞いておりません。
 次に、守山南部処分場の状況ですが、守山南部処分場においては、現在も名古屋市から出される不燃ごみを小型収集車で運び、大型収集車に積みかえ、愛岐処分場へ搬送するごみの積みかえ作業場として利用されており、愛岐処分場が埋め立て終了するまで使用したいということでございます。使用期間といたしましては、平成14年11月まで。また、名古屋市でもごみの分別収集、リサイクル等も行われ、愛岐処分場の埋め立て終了期日が延びるようにもお聞きをいたしております。守山南部処分場では、まだ2万 9,000立方の埋め立て能力があり、名古屋市では現段階使用をせず、緊急時の対応用処分地として残しておきたい意向があるようにこれも聞き及んでおります。
 こういった状況の中、昭和62年より埋め立ての終了した部分に当面の措置として完成した野球場の2面のうち、1面を尾張旭市民に開放をしていただいております。しかし、志段味地区におけるレインボー計画に基づくレクリエーション施設はまだ一部しか実現されておりません。名古屋市のレインボー計画の一環ではありますが、市の関係部局と連携を取りながらできるだけ早く事業が進められよう名古屋市に働きかけがしてまいりたいと現在は考えておりますので、よろしくお願いいたします。
(再質問)
 それから、4番目の行政についてですが、名古屋市の跡地のごみの埋め立てですが、平成14年11月までというようなことで、ご答弁をいただきましたが、その中の今現在使わせていただいておる野球1面、これが本当に旭市に使わせていただいておるとはいうものの、では、市民がそれを大いに活用ができるのかという面、それから近々の新聞に載って、守山南部処分場に暫定保管施設設置というのは、缶とか瓶とか、そういうような分別収集用の場所に使うというふうに受け取るわけです。ごみの廃棄処分場への搬入がいわゆるめどというのですか、そちらの方が終わればというようなご答弁でしたが、名古屋市も分別収集に向けていきますと、せっかく話のあったこの計画がこういった缶、瓶分別収集の暫定的と書いてありますが、保管場所になるというようなことになりますと、またこの計画も遅れるのではないかというふうに思います。そういったことで、時代も変わってきてはおりますが、苦情のあったり、こちらから申し込みをしたときには、そういったいい話が持ち上がっておったものを名古屋市の方側だけ先に施設ができて、旭市ができないということではいけないと思いますので、このあたりを自治体としてひとつ真剣に取り組んで市民にこういったものをうんと提供していけるような努力をしていただきたい、この点についてもう一度伺いをしたいと思います。
(答弁)
 それから、もう1点、名古屋市の処分場の関係でございます。名古屋市の処分場のレインボー計画は、平成12年までと伺っております。12年以降計画が見直しをされるように聞いております。ただ、その見直しをどの程度どういう形でということは、まだ私どもの方には届いておりません。ただ、先ほど申し上げましたように、現在南部処分場の方が利用できるような状況があるとすると、それは何らかの形で名古屋市のごみ行政の観点からまた違う位置づけがされる可能性もあろうかと思っております。先ほどの新聞紙上で報告のございました暫定的な措置というのは、私どもの方もはっきりわかりませんけれども、守山区の方の施設が住民の反対でできなくて、とりあえずの暫定措置で仮の状況で開始をするというお話を聞いております。その辺の関係もございますが、レインボー計画自体、私どもの方再度見直しだとか、そういうものの状況については名古屋市さんの方に働きかけがしてまいりたいと思います。
(再々質問)
 それから、名古屋市の埋立地跡利用なんですが、先ほどの中身は読まなかったのですが、守山区と尾張旭境の守山南部処分場に暫定的な一部保管施設を設ける方針と、こういうことですので、計画は聞きました。こういったものが取り入れられるとすると、また、時期がずれていくのではないかというような気もいたしますので、この辺についてもよく名古屋市当局と打ち合わせをしていただいて、いただけるものなら早めにいただいて、そこへ尾張旭市の行政として計画的なこういった施設を考えていくことも大事ではないかというふうに思います。
H13.3 伊藤憲男
(質問)
 次に、第4問目、守山南部処分場について、その管理状況をお尋ねいたします。
 ごみ処理場、岐阜市でがん起因の環境物質トリクロロエチレンが基準の20倍検出され、市民の不安が起きている昨今、また今年度1月30日、31日の自民クラブの市政調査で、香川県土庄町の豊島産廃場を視察調査してまいりましたが、1995年の公調委の調査で、産廃量50万トン以上、ダイオキシン約3万 9,000ピコグラムを検出、そして浸出水も鉛、PCB、ベンゼン、BOD、COD等相当量が含まれ、その他10数種の有害物質が含まれているということでした。
 守山南部処分場閉鎖時までの24年間、昭和49年11月開設となっていますが、 180万トン埋設されており、その中のプラスチック系統のみで40万トンから50万トン埋設されている中で、平成10年6月議会においての議会議事録の中では「全く問題はない。安全性十分な管理がされておる」とありますが、この所在地も尾張旭市平子町北59番地となっておりますこともあり、それ以降の管理状態を
 (1) 名古屋市と尾張旭市の間でどのような約束事項が取り交わされたか。その後、その結果はどうなっているか。
 (2) 発足時から今日まで本市ではどのような監視をしてきたか。その間、問題はなかったか。
 (3) 測定の試料(例、漏出液)の採集場所、採集方法によっては何カ所からの試料か。
 (4) 河川放流とあったが、それはどこか。平成10年以降の管理状況はどうであるか。
 (5) 今後に対しては安全性は十分であるのか。
 以上の点について質問いたします。明快なご答弁をよろしくお願いいたします。
(答弁)
 それでは、4点目の守山南部処分場の管理状況についてご答弁申し上げます。
 名古屋市守山南部処分場の閉鎖後の管理について、どのような約束事項が取り交わされているかとのご質問でございますが、現在の状況をご説明いたしますと、守山南部処分場は、災害、積雪等で交通途絶により愛岐処分場及び大江破砕工場への搬入ができない場合を除きまして、主に愛岐処分場へのごみの積みかえ場所として使用し、当面愛岐処分場の埋め立てが終了するまで使用したいということで、処分場が閉鎖されているわけではございません。
 管理につきましては、処分場内の比較的住宅地から離れた場所で、作業場が約 2,000平方メートル、周囲を築堤で囲んだ上、天井部分を含む全面にネットを張り、放水設備を取りつけるなど、整備された詰めかえ施設により、処理基準の遵守とともに悪臭やごみの飛散により周辺住民に迷惑のかからないよう作業は行われていると思っています。
 また、当市といたしましても、名古屋市に対しまして毎年度公害防止を主体とした通知文を発送いたしまして、その通知事項を遵守した運営がなされているところでございます。
 次に、2点目の発足時から今日まで本市ではどのような監視をしていたか、その間問題がなかったかということでございますが、特に監視ということは行っておりませんが、また全く問題がなかったというわけではございません。悪臭やごみの飛散など、その都度申し出を名古屋市に行いまして、改善が図られてきております。
 次に、3点目から5点目につきましては排水の問題でありますので、一括してご答弁申し上げます。
 当該処分場の底面は不透水性土質で、集導水管及び浸出水処理施設を備えた処分場になっております。また、浸出箇所の有無の確認につきましては、処分場ののり面及びその周辺を年1回除草する際に点検がなされておりまして、浸出箇所はないと聞いております。
 排水処理につきましては、生物学的脱窒素処理、凝集沈殿処理、砂ろ過処理、活性炭吸着処理などの高度な処理が行われておりまして、処理後の水質はいずれの項目も水質汚濁防止法の排水基準値に適合したものとなっております。
 したがいまして、安全性に問題はないと思っておりますし、処理水は名古屋市側の河川へ放流されております。平成10年以降も同様な管理でございます。なお、水の採集場所につきましては、処理施設内の採集放流箇所で採集して検査しておるところでございます。
 以上でございます。
(再質問)
 再質問の2問目ですが、4問目の守山南部処分場の件でございます。
 安心できる管理状況であり、当市との報告状態も大丈夫ということでご答弁をいただきましたが、名古屋市が愛岐処分場使用を断られる事態、1つには昨年問題になっていたということもありますし、全く可能性がないとは言えないと思われるわけでございます。
 2つ目は、そこが満杯になった場合等を考える場合でございますが、そのような時点で守山南部処分場の使用はあるのかお伺いいたします。また、もし使用の可能性があるのであれば、協議を想定しておくことが必要であろうと考えます。よろしくご答弁のほどお願いいたしたく思います。
(答弁)
 守山南部処分場についてのご質問でございます。
 今後使用はあるのかと、また使用の可能性があれば協議等の関係はどうなのかということでございます。
 守山南部処分場につきましては、まだ若干の埋め立て容量に余裕があるというのを聞いております。しかし、現在のところ積み立て場としての協議が整っておりますので、以後また再開等の話があれば、当然事前に協議がなされるものと理解しておりますので、その時点で十分に協議してまいりたいと思っております。
H13.9 森和実
(質問)
 そして、名古屋市のごみ収集パッカー車についてお尋ねします。本市北部に名古屋市守山処分場があり、愛岐処分場の中継点となっております。ここには名古屋市各区内から出たごみを搬出するためにごみ収集パッカー車が集まってきます。その中には区の地域性から本市内の道路を通行する車両があるのですが、その搬送道路は決められていると思うのですが、どのように決められているのかお尋ねをいたします。
(答弁)
 次に、本市北西部に位置する名古屋市の守山南部処分場への名古屋市のパッカー車の搬送道路をどのように決められているかとのご質問でございますが、これにつきましては、毎年名古屋市から守山南部処分場の使用に関する依頼文書がございまして、その中で運搬車の通行経路についても明記されているものです。本市ではこれを受け、悪臭等の公害防止に努め、2次的公害を出さないこと。2番目といたしまして、処分場及び運搬車両の通行する道路周辺住民から苦情等があった場合はその都度処理方法対策について協議し、速やかに対処すること。3番目といたしまして、処分場への運搬車両の通行経路は県道松本名古屋線などとし、道路清掃にも十分な配慮をすることなどの遵守事項を付しまして、通行経路等を定めております。
(再質問)
 名古屋市のパッカー車についてですが、通行道路、県道が主ということでございますが、印場地域、最近区画整理されまして、道路が整備されました。その関係便利になったということもありまして、特に西部浄化センターの東側の道路、旭南線から県道瀬戸街道へ抜ける道、ここを通るパッカー車が多いようでございます。昔みたいに生ごみの臭い汁をこぼしてと、こういうことは今全然ございません。しかしながら、出会い事故の多い交差点もございますんで、ぜひ名古屋市の方へ要望していただくようにお願いいたします。要望とさせていただきます。
 そして、このパッカー車でございますが、昨年からの名古屋市の分別ごみ収集によりまして、ごみが減少いたしました。そして、パッカー車の数も相当数減っております。また、先日愛岐処分場の延命措置が、これ名古屋市が契約しておりますが、パッカー車が減ったということで、数が減ったということで、通行はなくならないと思いますが、名古屋市守山処分場、この事業がどうなるかなと、もしこんな情報がありましたら、ひとつお教え願いたいと思います。
(答弁)
 再質問にお答えいたします。
 1点かと思います。現在守山南部処分場につきましては、ご質問にもありましたように、名古屋市の愛岐処分場への中継点とまた瓶、缶類等の一時保管庫としての利用がなされております。先ほど少し前に愛岐処分場への名古屋市の延命措置等が図られておりまして、そこの中で守山南部処分場につきましても、どうするかということを検討していると聞いております。その内容につきましてでございますけども、現在この守山南部処分場につきましては、埋立処分場としての残容量も少ないため、近々閉鎖する方向で検討していると名古屋市から聞いております。

※下線は筆者。関係部分のみの抜粋のため、多少話の繋がりがおかしい部分あり


3.愛岐処分場浸出水流出事件の経緯

これも新聞報道の記事を見てもらうのが一番分かりやすいと思うので、手持ちの資料を順に掲載する。

平成14年4月15日 中日新聞夕刊
愛岐処分場浸出水流入 13キロ下流で水質悪化
                庄内川 塩化物イオンが3倍

 名古屋市のごみ埋め立て施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)で処理前の浸出水が調整池からあふれ出し、庄内川に流れ込んだ事故で、発生から二十四時間たった十五日夜、現場の下流約十三キロの水分橋(名古屋市北区)にある市の水質自動監視所が、通常値の三倍を超える塩化物イオンなどを検知していたことが分かった。
 水分橋の監視所では一時間ごとに有機物質による汚染の指標の塩化物イオンやCOD(科学的酸素要求量)、電気伝導率などを自動測定。塩化物イオンの一g中の濃度が十五日午後六時に通常値の約三倍の四百三十五_cになり、午後七時から八時にかけては最高五百_cの値を振り切って測定不可能になった。通常は二百−四百_cで推移している全窒素も午後九時に八百四十_cに上昇。いずれの数値も十六日午前には通常値に戻った。
 庄内川の目視調査では死魚などの異常は確認されておらず、市は毒性のある有害物質の汚染はないとみているが、市環境科学研究所で水質の詳しい検査をしている。
平成14年4月16日 中日新聞朝刊
庄内川下流で汚染みられず
浸出水流出で国交省
 名古屋市のごみ埋め立て施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)から、ごみ浸出水が庄内川に流出した問題で、国土交通省中部地方整備局は十五日、「庄内川下流域では目立った汚染はみられなかった」とする観測結果を公表した。同処分場から下流へ約三十`離れた枇杷島観測所(名古屋市西区)の水質自動監視計が水温、塩分濃度、濁り具合など六項目でいずれも平常値を示した。
平成14年4月16日 中日新聞朝刊(夕刊ダイジェスト)
ごみ浸出水が大量流出
名古屋市のごみ埋め立て施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)で14日夜、ごみからしみ出た水が、処理前に調整池からあふれ、8600立方bが庄内川に流れ出していたことが分かった。調整池のゲートが何らかの原因で開いたらしい。名古屋市はゲートを閉め原因の特定を急いでいる。
平成14年4月19日 毎日新聞朝刊
守山南部処分場 来週初めに「パンク」
                多治見市 「愛岐」への搬入拒否

 名古屋市のごみ最終処分場「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)の汚水流出事故で、原因究明まで搬入を中止したごみを保管している「守山南部処分場」(愛知県尾張旭市)が、来週初めに受け入れ困難になることが、18日分かった。同処分場は今年3月末に埋め立てを終えたところで余剰スペースがほとんどないためだ。多治見市内で18日開かれた第三者機関「愛岐処分場専門委員会議」(座長、植下協・中部大教授)で、名古屋市はこうした内情から搬入再開を求めたが認められず、窮地に追い込まれた。
 名古屋市によると、愛岐処分場への搬入ごみは市内4ヶ所にある焼却工場で出た焼却灰が大半で1日当たり約350d発生する。市は愛岐処分場のほか、三重、長野、山形3県にある民間処分場でも委託処理しているが、年間約2万dという制約があるため、流出事故翌日の15日から守山南部処分場へ運んでいた。
 だが、同処分場は3月末までに約182万dのごみを埋め立て処分し、現場は覆土された状態。その上に愛岐処分場へ搬入できなくなったごみをかぶせて急場をしのいでいるが、約2400立方bの余剰スペースしかなく、試算では約1週間でパンクするという。
 名古屋市環境局は「ごみの行き場がなくなると困る。とにかく搬入を再開してもらいたい」と話す。一方、多治見市側は「今の時点では市民の理解を得られない」と再開を拒否しており、名古屋市は流出事故の原因解明を急いでいる。
平成14年4月23日 中日新聞朝刊
愛岐処分場事故 ずさんな管理を批判
              名古屋市説明に多治見市議会 搬入再開は保留

 名古屋市のごみ埋め立て施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)の浸出水流出事故で、名古屋市は二十二日、多治見市議会全員協議会で事故の概要と対策を説明した。議員からは名古屋市の危機管理体制のずさんさを指摘する声が上がった。
 名古屋市側は、夜間休日も含む二十四時間監視体制の強化、ゲートからの流出量抑制、誤動作したゲートを遠隔操作する光ファイバーケーブルの取り換え−などの緊急対策を説明。中止しているごみ搬入の再開に向け、理解を求めた。
 議員らからは「二度と起こらないと確信できない」「延命策を根本的に見直すこともあり得る」などの意見が続出した。
 協議会後に会見した西寺雅也・多治見市長は「現時点で延命見直しは考えていないが、こういうことが続けば市民の批判も強くなる」と、情報公開に基づく市民への説明を強く求めた。
 搬入再開については、市、議会、県との三者協議で結論を出す意向を示す一方、「まだ名古屋市側の説明責任は果たされておらず、今後の対応を見極めたい」とした。
平成14年4月25日 中日新聞朝刊
あす搬入再開の意向
  愛岐処分場 名古屋市が浸出水対策

 名古屋市のごみ処理施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)の浸出水流出事故で、名古屋市は二十四日、岐阜県東濃地域振興局と多治見市、同市議会に、今後の対策などについて追加説明をした。名古屋市はそれぞれ理解が得られたとして、同局が二十五日に同処分場での対策の実施状況と安全性を最終確認するのを待って、二十六日にも自粛していたごみの搬入を再開したい意向を示した。
 名古屋市は、夜間休日を含む二十四時間監視体制の強化、ゲートからの流出量抑制などの対策に加え「処分場事故等検討班」を新設。さらに原因解明には、両市の専門職員や外部の専門家で構成する「プロジェクトチーム」が当たることなどを説明した。これを受け、岐阜県、多治見市の「愛岐処分場流出事故対策会議」が開かれ、名古屋市の対策を書面上では承認することで一致した。
平成14年4月26日 中日新聞朝刊
愛岐処分場 ごみ搬入きょう再開
  浸出事故 名古屋市の対策確認

 名古屋市のごみ処理施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)の浸出水流出事故で、名古屋市は二十五日、岐阜県東濃地域振興局と多治見市が再発防止策を確認したことを受け、ごみの搬入を二十六日から再開することを決めた。守山南部処分場(愛知県尾張旭市)へ仮置いていたごみは順次、愛岐処分場へ運ぶ。
 名古屋市は事故発生後からごみ搬入を自粛し、今年三月に閉鎖した守山南部処分場で埋め立て処理したり、民間委託分を増やしたりして対応してきた。再開後は守山に仮置いている五百dを愛岐処分場へ持っていく。
 事故は十四日夜に起き、調整池のゲートが誤作動で開き約八千六百立方bの浸出水が流出した。原因はゲートの遠隔操作システムとみられ、名古屋市は再現実験をして究明を続ける。
 多治見市も二十六日からごみ搬入を再開する。
不信感払しょく 名古屋市に課題
愛岐処分場の浸出水流出事故で、多治見市は名古屋市への不信を再燃させており「名古屋市が乗り越えるべき課題はこれから」と厳しい見方を崩していない。原因がなおはっきりせず、抜本策はこれからだからだ。
 今回の事故では、地元への説明の遅れ、回路異常の放置など名古屋市のずさんな体制が明らかになった。第三者機関や両市議会から批判が相次ぎ、西寺雅也多治見市長も「組織のあり方に疑問を抱かざるを得ない」と不快感をあらわにした。
 一九九九年にも閉鎖していた雨水管から汚水漏れが見つかり、多治見市は管理体制強化を要望。〇一年一月の処分場延命策受け入れ時には、監視システムの拡充や管理運営状況の全面的な公表・公開などを条件にした。
 多治見市は「浸出水の処理は埋め立て終了後も続く。今後何十年間を左右する問題。よほどきちんとしてもらわなければ」と強調している。
平成14年4月27日 中日新聞朝刊
名古屋市に不信感 岐阜県知事が表明
愛岐処分場の浸出水

 岐阜県多治見市にある名古屋市のごみ処理施設「愛岐処分場」の浸出水流出事故について、梶原拓知事は二十六日の記者会見で「(名古屋市は)しっかりやってくれていると思っていた」と、同市への不信感をあらわにした。
 ごみの搬入は二十六日から再開されたが、梶原知事は「上流を汚すことは、天につばするのと同じ。上流を汚せば、下流も汚れる。上流をおろそかにしてもらっては困る。しっかりやってもらいたい」と述べた。さらに知事は、今月二十四日に名古屋市内で登内洋人同市助役会った際も口頭で要請したことを明らかにした。
平成14年5月3日 中日新聞朝刊
多治見市議が埋立税上げ要望
愛岐処分場で

 岐阜県多治見市にある名古屋市のごみ埋め立て施設「愛岐処分場」で先月中旬、ごみ浸出水が流出した事故をめぐり、多治見市の民主党市議三人が二日、名古屋市に課す法定外目的税「一般廃棄物埋立税」の税額引き上げを西寺雅也市長に求めた。西寺市長は「目的税の趣旨から現実問題として引き上げは難しいが、検討したい」と述べた。
 要望は▽名古屋市に対するペナルティーとして当分の間、税額を引き上げる▽処分場施設の建て替え−など三点。
 事故を理由とした引き上げは、ごみ減量の促進を目的とした趣旨に合致しないが、市議らは「条例改正案の六月議会提出も含め、対応を考えたい」という。
平成14年5月9日 中日新聞朝刊
名古屋市長が謝罪
愛岐処分場事故岐阜県知事を訪問

 名古屋市のごみ処理施設「愛岐処分場」(岐阜県多治見市)から未処理の浸出水があふれ出した事故で、松原武久名古屋市長は八日、岐阜県庁を訪れ、梶原拓知事に安全管理の不備や通報の遅れなどを謝罪した。
 松原市長は岐阜県や多治見市への通報の遅れや不具合を内部で処理していたことについて「信頼関係を損なった。痛切に反省しています。」と謝罪した。梶原知事は「(名古屋市の)対応が大変甘かった。ずさんだった」と述べた。一方、名古屋市の鈴木勝久助役らは多治見市役所を訪れ、西寺雅也市長らに謝罪した。西寺市長は「豪雨によるのり面の崩落も心配。緊急対策とともに愛岐処分場専門委員会議で検討してもらいたい」と要望した。

※手持ち分のみ。これ以外にもあったら教えて欲しい


4.守山南部処分場搬入の経緯

これは平成14年4月24日に開催された尾張旭市議会の代表者会において、理事者からの経緯経過説明の際に配布された資料を見てもらうのが一番分かりやすいと思う。(担当課に公開許可確認済み)

愛岐処分場流出事故に伴う守山南部処分場への一般廃棄物搬入についての経過概要
○平成14年4月14日(日)午後7時30分ごろ愛岐処分場浸出水流出事故発生
○平成14年4月15日(月)午後4時ごろ名古屋市環境局施設部長来庁。緊急事態が発生したので急きょ守山南部処分場に、一般廃棄物の搬入をお願いしたい。
 *尾張旭市としては、条件をつけやむなく承諾する。
   条件 @ 特に地域住民の理解を得る努力を最大限に行うこと。
       A あくまで緊急臨時の措置であり極力、量及び帰還の縮小に努めること。
       等を求めた。又、文書での依頼の要請をした。
○平成14年4月15日付けにて名古屋市より「守山南部処分場での一般廃棄物の処理について」の依頼文書提出される。
   搬入車輌  1日当たり約40台
   搬入量   1日当たり約350トン
 * 平成14年4月16日付けにて、尾張旭市は条件(10項目にのぼる遵守事項)をつけ通知する。
○平成14年4月16日守山南部処分場へいく。ダンプによる搬入を確認する。
○平成14年4月17日名古屋市施設部主管来庁。現在までの状況説明。
 * 搬入の際の進入経路について、徹底するよう要請。
○平成14年4月23日(火)午前10時名古屋市施設課長・愛岐処分場長来庁。
 * 1日当たり350トンを搬入していたが民間に協力してもらい80トン減らすように出来るようになり現在は1日当たり270トンを搬入している。
 * 尾張旭市として1日も早く解決するよう強く要望。
   (現状では、時期は明言できないが、一刻も早い解決に努力したいとの回答)
○平成14年4月23日(火)午前11時守山南部処分場現場視察。


この後、平成14年4月24日(水)に尾張旭市市議会の代表者会(私は出席していない)において、上記の資料配付と同時に担当課による経緯経過説明が行われた。この中で議員から何点か質問が出るとともに、議員団として現地視察を行えるよう要請することとなった。これを受け、平成14年4月25日に急きょ議員団による視察が実施されることとなった。

なお、上記文書中にある「10項目にのぼる遵守事項」の内容は以下のようなものであったとのこと。(後日公文書公開請求を行う予定)

@搬入したゴミは仮置きとして、愛岐処分場への搬入再開後すぐに撤去すること
A悪臭・公害防止など二次災害防止に努めること
Bゴミを積み上げる高さは○mまでとすること
C車輌通行において住民からの苦情に対処すること
D臭気や虫の発生を抑えるため、消毒や消臭を行うこと
E搬入経路は決められたところに限り、道路の清掃に努めること
F汚水は処理して名古屋市側に流すこと
G早急に問題解決を図ること
H周辺住民に十分周知すること
Iこの遵守事項で問題が発生したら、その都度協議すること


5.現地視察状況報告

平成14年4月25日(木)の14時40分に尾張旭市役所をマイクロバスで出発。15時少し前に現地に到着し、バスの中で名古屋市側からこれまでの経緯と守山南部処分場の現状について説明を受けた。名古屋市からは環境局施設部主管の西村氏とはじめ数名、守山南部処分場からは場長のマキヒラ氏をはじめ数名が参加。事前に「責任ある人が説明に来る」と聞いていたが、どうやら「現場で矢面に立っている人」という感じで、名古屋市の意気込みや反省は余り伝わってこなかった。名古屋市から配布された簡単な資料および説明をまとめると、おおよそ以下のような感じであった。

守山南部処分場
総面積  189,000u
埋立面積  52,000u(1工区・2工区・3工区)
埋立量   約180万トン(平成14年3月31日現在、グランド下等も含む)

  • 名古屋市の1日の最終ゴミ  焼却灰 270d/破砕不燃ゴミ 70d/その他 10d
  • これまでの搬入量 2600d(当初予想2400d)
    ※空きスペースは当初7日分と予想していた
  • 現在は消臭剤を混ぜた散水および覆土を行い、匂いの発生や飛散を押さえている


一通りの説明後、バスで今回の臨時搬入場所(第3工区内)に移動し、バスを降りて説明を受けた。前日は気温が高く、虫がたくさん飛散していたらしいが、この日は気温が低く風もあったためか虫は見あたらなかった。

今回の臨時搬入場所。灰色が今回のもの。手前のへこんだ部分からダンプが入りゴミを降ろす。奥に見えている山は第2工区第3工区の通路側の端。破砕屑が見えており、埋立後に覆土した様子が分かる。奥の灰色部は予定量をオーバーして、せっかく覆土した部分に今回のゴミがはみ出たもの
覆土した部分にはみ出たゴミ全景ダンプ侵入口付近
今回のゴミの上に覆土するための土。これも元は焼却灰らしい左のネット付近が第1工区、右の山付近が第2工区
大小の散水車。1日に数回、消臭剤を入れて散布散水する水を運ぶタンク車
第3工区全景管理事務所付近からグランド側を望む。近くの学生が野球をやりに来ていた


この後、バスの中で(寒いため)質疑を行った。議員側からは「地元への説明はどうなっているのか、今後どうするのか?」「浸出水の処理は大丈夫か?」などの厳しい質問が飛んだ。それから少し離れた、浸出水の処理施設に移動し、施設の見学を行った。この施設では、

浸出水→調整槽→中継槽→分配枡→硝化槽→脱窒槽→再曝気槽→沈殿槽→急速攪拌槽→薬品混和槽→凝縮沈殿槽→ろ過原水槽→ろ過処理水槽→減菌流量計量槽→取付枡→長戸川

という処理手順で処理しており、平成14年6月には公共下水道に接続するとのことであった。

曝気槽を上から見たもの。この時点でもこれだけ汚れている奥に見えるのが志段味スポーツランドのプール。プールのこんなに近くでゴミ処理場の浸出水が処理されている
沈殿槽側同じく沈殿槽側と計器類
曝気槽手前?恐ろしく汚い泡が・・・曝気槽付近の手動弁。危険防止のために野球のボールが取り付けてあった


今回見た処理中のものでも結構汚かった。浸出水ということはこの処理前のいわば「原液」が流れ出た訳だから、これはゆゆしき問題で環境に与える悪影響も懸念される。最後の質疑で私が質問。

「今後保守点検の手順やマニュアルを見直すという話だが、こちらの処分場で緊急点検等を行うつもりはあるのか?」

これには「そういうことも考えていく必要がある」との回答であった。その他にも「撤去時期は約束できないのか?」などの質問が出て、視察は終了となった。


6.名古屋市の誠意は?

「誠意」といっても別に「袖の下ちょうだい」という意味ではない。今回の名古屋市の対応は、「大都市の奢り」とも言うべき不誠実さが漂っていた気がしてならない。それは以下に述べる点においてである。

  1. あくまで自主的なペナルティーであることを強調
    視察の時に説明に立った環境局の西村氏は「あくまで自らに課したペナルティである」と明言した。多治見市から「No」と言われた訳ではないことを強調したいのだと思うが、「原因が名古屋市にある以上当たり前」であろう。「本来なら自分がその気になればいつでも搬入再開できるが、意向も聞いてあげている」という、対外的なパフォーマンスの意図が見え隠れする。その誠意のなさが多治見市議会を怒らせたのではなかったか?
  2. 原因究明に及び腰
    多治見市議会全員協議会での説明でも、尾張旭市議会の視察の時の説明でも、「原因と思われるものを3つに絞り込んだ。再現テストはするが特定は困難だと思う」と説明している。新聞やテレビの報道によれば、保守点検時に異常を発見したが放置してあったような感じであった。少なくとも点検はしているのだから、「点検の仕方」か「点検時の判断基準」に問題があったことは誰の目にも明らかである。「原因を特定すると困る人がいる(処分の対象になってしまう)」から特定したくないとしか思えない。
  3. 故意に期限を明言していない
    守山南部処分場に搬入させて欲しい旨、尾張旭市に依頼に来た際、担当者の口振りはまるで「一両日中にも解決するかのよう」であったという。結果は搬入再開まで10日かかっている。いつまでと期限を切らせ、それを超過したらペナルティと約束させなかった尾張旭市も甘いが、故意に名言を避けた名古屋市も卑怯であろう。もっとも名古屋市は、多治見市が「原因究明をしていただけるのなら再開してもらっていいですよ」とすぐ言ってもらえると踏んでいた節はあるが。ちなみに4/25の視察時でも担当の回答は「明言できません」であった。
  4. 遵守事項翻意の確信犯的行為
    尾張旭市は守山南部処分場へのごみ搬入許可に際し、10項目の遵守事項をつけて4/16付けで搬入許可を通知している。この4/16から搬入が開始されているが、「搬入したということは、遵守事項を了解した」ということであるはずである。そしてこの遵守事項の中に「仮置きとして、搬入再開後は速やかに撤去すること」というのがあった。しかし視察の最中に処分場長が「尾張旭市さんと相談させていただいて、できればこのまま埋めたい」と発言。後の質疑の中で「このまま埋めたいという話があるようだが」と質問が飛ぶと、西村氏は「埋立許可量にはまだ余裕があり、撤去となると灰が飛び散るので、できればこのまま埋める方向で相談させていただきたい」と明言。これには「約束が違う」「必ず撤去するように」との批判が相次いだが、「初めからその気だった」のはみえみえだ。都合の悪いときは「はいはい」と相手の言うとおりにするように見せかけ、いざ搬入してしまえばこっちのもの的発想、「卑しい」以外の言葉が見あたらない。ならば初めから堂々と「期間は終了したが、埋立許可量には余裕があるので埋めさせてもらいたい」と来れば良い。そうしたら「ならばいついつまで延長を認める。ただし1d当たりいくらいくらの費用をいただく」という話ができようというもの。
  5. 地元への説明がおざなり
    同じく遵守事項に「周辺住民に十分周知すること」という項目がある。その前の4/15の承諾の段階でも「特に地域住民の理解を得る努力を最大限に行うこと」という条件を付けており、名古屋市はそれを飲んだはずである。しかし名古屋市が行ったことと言えば、地元の町内会長に「これこれこういう事情なのでごみを搬入します」と言いに行った「だけ」である。これが名古屋市の「最大限」であり名古屋市からすれば「十分」であったようだ。町内会長に町内への周知をやれと言っているようなものである。がしかし、ただでさえ忙しい町内会長がそのような任務を名古屋市から押しつけられるいわれはなく、その結果地元の議員のところに「またごみ埋めとる!」という苦情が入り、近隣のお宅の蜘蛛の巣に大きなハエが10匹も引っかかるという事態になった。この点については視察時の質疑で名古屋市も非を認めたが、謝って済む問題ではない。
  6. 痛みは他市へ
    今回の件で、愛岐処分場のある多治見市を始め、ゴミの仮置き場となった尾張旭市、庄内川が汚染した春日井市などがそれぞれ痛みを被った。名古屋市はといえば、庄内川の汚染とかかった経費、そして政令指定都市としてのイメージダウンくらいのものであろう。しかしそれは自業自得といえるものである。「市民が」というレベルで見ると、名古屋市民は痛みを被ってはいないのではないだろうか?例えば緊急事態なのでごみの収集を週2回から週1回に減らしますとか、不燃ごみの受け付けを一時中止しますとか、具体的な目に見える痛みはなかったような気がする。解決までの時期が未定であるならなおさら、自市の市民に協力を仰ぐようなことがあっても良かったのではないだろうか?


7.その後のことと尾張旭市の対応

平成14年4月26日から愛岐処分場へのゴミ搬入は再開された。同日付けで名古屋市環境局からは以下の文書が尾張旭市に提出され、これを周辺地域の世帯へ配布するとの連絡があった。遅すぎた感は否めないが、一定の評価はしよう。

愛岐処分場の浸出水流出事故に伴う守山南部処分場へのごみ搬入について
名古屋市環境局

 日頃は、名古屋市環境行政に格別のご理解とご協力をいただき厚くお礼申し上げます。
 さて、標記のことにつきましては、皆様方には、大変なご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。

【事故の概要】
 @発生日時:平成14年4月14日(日)午後7時30分ごろ(推定)
 A発生状況:愛岐処分場の浸出水調整池から、約8千6百m3(25mプール約19杯分)の浸出水が、庄内川へ流出しました。

【事故対応状況】
 上記により、愛岐処分場へのごみの搬入を一時中止しました。  これに伴う臨時的な措置といたしまして、やむなく守山南部処分場(平子町)への搬入をいたしました。

【守山南部処分場への臨時搬入】
 @搬入期間:平成14年4月16日(火)〜25日(木)(土日除く8日間)
 A搬入物:焼却灰、破砕不燃ごみ、火災ごみ等
 なお、4月26日(金)から、愛岐処分場への搬入を再開したことに伴い、守山南部処分場への臨時搬入を終了しました。

【今後の処理】
 仮置きしたごみについては、速やかに、適正な撤去を実施いたします。

今後、このような事故を二度と起こさないよう再発防止策に全力をあげ
て取り組んでまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
問合せ・連絡先 施設課(担当:西村、坂口 tel 052-972-2376)


この中でついに「仮置きしたゴミは撤去する」となっている。議員の猛反発にあいさすがに断念したようだ。撤去完了後、また連絡が来ることになっている。

そして出てきた報告は以下のようなものであった。(H14.6.6追記)

守山南部処分場一時保管ごみの愛岐処分場への搬出について(報告)

○守山南部処分場に一時保管として搬入されたごみ(2,980t)の愛岐処分場への搬出を5月20日(月)に終了しました。

○搬出終了後、覆土による廃棄物の飛散防止等の対策を講じました。

○搬出状況
期  間車両数(台)搬出量(t)
4月26日(金)76
4月29日(月)
〜5月3日(金)
109915
5月6日(月)
〜5月10日(金)
1201,053
5月13日(月)
〜5月17日(金)
92884
5月20日(月)56
合  計3352,980


○搬出ごみ内訳

区  分排出量(t)
焼却灰2,050
破砕不燃物520
火災ごみ等410
合  計2,980



さて、今回の件では尾張旭市としてはどのような対応が可能であっただろうか?


X.まとめ

私は別に名古屋市に喧嘩を売ろうとしているのではない。今回の事件における名古屋市の対応をより多くの人に知っていただき、それぞれの立場で判断していただきたいだけである。だから中には私と違う意見、名古屋市は誠意ある対応をしたという意見、色々あって構わないと思う。

そして一番大事なことは、この事件を「対岸の火事」にしないことである。名古屋市は藤前干潟の埋め立てを断念し、市内でゴミを埋め立てる場所を失った。それで多治見市や尾張旭市に持ち込んでいる訳であるが、「埋立地を持たない」という点では尾張旭市も全く変わりがないのである。尾張旭市のゴミは、今は完成したばかりの北丘最終処分場(瀬戸市)に搬入させてもらえている。しかしそれとて15年後には満杯である。その時にどこに埋めるか?果たしてまた瀬戸市が埋立地を提供してくれるだろうか?そうしたことを我々市民一人一人が真剣に考え、自分たちの立場でできることを考えていかなければならない。まずは「ごみ減量」である。それには「分別収集の徹底」が大事であろう。「ごみを燃やさせてやっている」などという驕った気持ちは捨てなければならない。万博会場跡地にごみ焼却施設ができたら?その時は吸収合併しか残された道はないかもしれない。今回のことは「ごみ処理ができなくなると自治体はいかに困るか」という良い例だったと思う。これを機会に全員が真剣にごみのことを考えていただけたら、と願ってやまない。


付録.改版履歴

平成14年5月 8日 初版公開
平成14年5月11日 10項目の遵守事項および新聞記事1件追加
平成14年6月 5日 名古屋市からの報告追加



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